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前面道路に立つと2階窓と同じ高さに歩行者目線が来る。そこで窓を上に移動し高窓採光とした
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屋根型は南高北低の片流れ。北側には旭川の市街地の景色が広がる
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二階窓からは市街地が一望できる
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高窓からの採光の様子。キッチンに立って通行人と目を合わせる心配はない。
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建て主さんのご友人である家具職人による造作家具
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水廻りのタイルワークは建て主さんの手によるもの
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高窓の光が左官仕上げの内装に反射して柔らかな光に。立派な梁の間に見えるのはパッシブ換気の排気口
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光を反射しない左官による内装は様々な表情を見せてくれます
今にして思えば「高砂台の家2019」の建て主さんとは不思議な出会いだった。遡ること4年前の2015年、旭川で最初の300mm断熱となる「東光の家」の現場に通っていた。そこで左官、タイル工事を担当してくれたのがまさに建て主さんその人であった。自身で左官&タイル工事業を営む傍ら、忙しい合間を縫って札幌の見学会にもよく顔を出してくれるようになった。敷地は南側道路タイプだが敷地が道路より1m以上低く穏やかな傾斜地、北側には旭川の中心市街地が見渡せる絶好のロケーション。その反面、山の中腹であることや雪の多さ、街中と比べて2~3℃低い気温への対応が求められた。道路から安全に敷地内に車を下ろすスロープ勾配を取ると2階の床と道路レベルがほぼ揃う。1階に居間を取れば道路から見下ろされるし、仮に2階を居間にしても今度は同じ高さで通行人と目線が合う。そこで屋根型を南高北低の片流れとして、採光は南壁面の高所から取るように工夫した。外装は地元、びえいからまつ協同組合のカラマツ貫材を保護剤にドブ浸けしたもの。トドやエゾ松が灰色に変わるのに対して赤味が強く出て美しい茶色に変わるのが特色だ。水廻りや内装は建て主自ら左官とタイルの腕を振るっている。ゼネコンは㈱清水組、今回の大工棟梁は建て主さんからのご指名でKテックの鍛冶川棟梁が担当している。
- 所在地
- 北海道旭川市高砂台
- 施工
- ㈱清水組 大工棟梁:鍛冶川 伸吾(Kテック)
- 主要用途
- 専用住宅
- UA値
- 0.23W/㎡K
- 面積
- 35坪(室内24+カーポート7+テラス4)(115.50㎡)
- その他
- 北方型住宅2020同等、許容応力度計算、フラット35SA金利仕様、C値:0.3cm2/㎡以下