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暖かい茶色に発色するのが特徴のカラマツ外装
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幅1.5間の掃き出し窓や居間に客間が隣接する等々オーソドックスな間取
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居間の天井は吹き抜けとし、赤見の映える唐松集成材の登り梁。床と壁は白樺のフロアー材
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間取りはオーソドックスだが、室内に寒さがないためにドアの類いはとても少ない
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網代を貼った建具のモダンな客間(畳コーナー)
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客間(畳コーナー)より居間を見たところ家のほぼ中央にストーブを置くのもオーソドックス
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玄関は明るく十分な広さを取り玄関収納を充実させた分、ウオークインクロゼットはナシ
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玄関から居間への動線の途中に設けた手洗いコーナー
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キッチンはもちろん白樺の積層合板製。制作はクリナップ㈱直需事業部
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基礎断熱することで床下も室内と同じ温度にできる。そこで温水暖房を全て床下に配置
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外気をいかに寒さを感じさせずに換気に生かすか?お馴染みのパッシブ換気の床下給気口
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階段の吹き抜けを利用したパッシブ換気の排気口。人の在宅時に換気量を増やし非在宅時に絞る自動調整
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床下は自由に入れ照明付き、将来的に床が傷んでも給排水管のメンテも自由自在、歴史の教訓
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居間の中央の薪ストーブ。煙突は暖房管として吹き抜け全体を穏やかに暖める
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床の換気ガラリ。床下の暖気を上げたり窓面のドラフトを床下に落したりします
「芦別の家2019」は私の仕事に毎回登場する美しい白樺合板やフロアを生産してくれる生産者さんからのご依頼で、芦別市で最初の300mm断熱の家として設計を行った。元々白樺と言ってもその種類は多く、雑樺と呼ばれるものから目白樺、真樺と呼ばれる特に美しい木目や色合いを持つものまであるのだそうだ。クライアントさんに出会うまで白樺は1種類だけだと思っていた自分が恥ずかしい。その反面、白樺は広葉樹の中では生育が早く、それが植林された松林の障害となるので害木扱いとなり、さしたる利用法も考えられることなく伐採され、あろうことかその多くが薪やパルプ材になっていたのだそうだ。そこに目を付けた生産者が木材本来の価値を積層合板というかたちで製品化し、その美しい木目と高い強度が、当事務所お馴染みの階段材、枠材、手摺、見切り、家具に生まれ変わっている。まさに地材地消である。田舎の大きな敷地という事で、プランはオーソドックスなものとなっている。1階に主室の大半を配置し、2階は寝室のみというバランスが違い屋根に見られるような外観を作る。建物外観を正面から見て右半分が二階建て左半分が高い天井の平屋という構成。また基礎断熱による床下の室内化やパッシブ換気、薪ストーブによる工場廃材の再利用等を行っている。外装はびえいからまつ協同組合によるカラマツ外装である。
- 所在地
- 北海道芦別市
- 施工
- 株式会社 清水組 大工棟梁 政田竜也(政田工務店)
- 主要用途
- 専用住宅
- UA値
- 0.23W/㎡K
- 面積
- 44坪(143.26㎡)
- その他
- 北方型住宅2020同等、許容応力度計算による耐震等級1、フラット35SA金利仕様、C値:0.1cm2/㎡