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トドマツ貼の外装材。約一年で美しい銀灰色に変化する風除室は久々のカーテンウオール
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こちらが改修前の様子。外装は新旧サイディングの二重張りとなっていてた
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南側の庭から見た外観。二階の大窓は直射日光で夏場は暑過ぎるので庇と西日除けの袖壁を追加した。
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夜間の様子
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窓をトリプルガラスとし両側に縦型パネルのヒーターを設置した。
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和室は畳以外の内装を保存して表具のみ張替え、木部は染み抜きとして、板の間に会う内装とした。
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和室を畳から板の間にしてバリアフリー化する。襖を布張としてモダンな印象に
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断熱性の低いアルミ製から木製断熱玄関ドアへ変更し、床色に合わせた玄関収納にリニューアル
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こんな風に外装は新旧のサイディングの二層貼りとなっていた
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既存の柱を露出させ、外側から筋交いに相当する合板と金物を施工する
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C値は0.4cm2/㎡、☆☆☆+(超気密+)新築同等となった
「南沢の家」は築30年の住まいを耐震&超断熱リフォームしたものである。当初は建て替えも視野に入れていたが、間取り自体に住まい手が不満を持っていないこと、90年代当時は容易だった1階RC造+2.3階木造という建て方が現在では混構造扱いとなり同じ方法での再現が難しいこと、30年間の建築物価の上昇や既存建物の解体費を勘案すると建て替え後の規模は縮小せざるを得ないこと等々を考え、耐震&超断熱リフォームを選択した。2021年現時、国内の既存住宅戸数は約5400万戸と言われており、この多くが充分な耐震性や断熱性が未整備な状態となっている。対する新築は80万戸/年を割り込む状況にあることから、既に性能の良い新築もさることながら、こうした膨大な既存住宅をいかに再生させて行くべきか?が問われる時代にシフトしてきている。当事務所でもここ数年は極力、性能向上リフォームに取り組む方針に転換し、リフォームならではの設計法の確立に努めている。「南の沢の家」では二重に貼られていた外装を撤去し、その下のボード状断熱材を撤去し、既存の躯体内グラスウール105mmは生かしたまま合板と金物による耐震補強、そして新たな気密層と付加断熱140mmで建物をスッポリ包むこととした。屋根も同様に既存内装天井を残し、既存のブローイングウール断熱材を残したまま、新たな屋根断熱を載せている。こうして解体ごみの発生を最小化し壁250mm断熱とした。
- 所在地
- 北海道南区南沢
- 施工
- 飛栄建設株式会社
- 主要用途
- 専用住宅
- UA値
- 0.30W/㎡K
- 面積
- 65.4坪(215.54㎡)
- その他
- C値は0.4cm2/㎡、☆☆☆+(超気密+)新築同等となった